そして、冬休みがきた。
さとしに言われた通り、俺はまっすぐに見ないといけない子がいるんだ。
しっかりしろ。
冬休みは全部空を優先する、そうしよう。
部活帰り、夕方。
ちょうど、バスケ部と同じ時間帯に部活が終わった。
「直樹っ!」
奈実乃が俺の名前を呼んだ時、俺は体育館に向かっていた。
『あ、わりい奈実乃。こっち大事な用があるから後でな!』
「え……うん。やっぱ何でもないからいいや!」
『そ、っか。わかった。じゃあな!』
少しさみしそうな顔をしていた。
分かってるけど何も言えやしない。
今は行かなくちゃ、言わなくちゃいけない事があるんだ。
『空っ!』


