空が待っている体育館の入り口に着いた。
「遅かったね、直樹くん。怖くなかったー?」
『わりい、お花失くしちゃったみたいで』
「えっ?そ、そーなんだ。」
『ごめん、またあげるなっ』
空は、うんって笑ったけど俺の心には罪悪感しかない。
ダメだダメだ。
しっかりしろよ、俺。
“ なーんて、うっそー ”
そう言って笑った奈実乃の笑顔が嘘だって、泣いてたのは嘘じゃ無かったって。
根拠も無くそうだと肯定してしまっている。
本当。何やってんだ俺。
お花だってあっただろ。
失くした、なんて嘘ついてどうすんの?
「踊ろっか。」
空の声も後夜祭のダンスの曲も、何も頭に入ってこなかった。


