「なあ、直樹。」
さとしに呼ばれて中庭に行く。
『なんだよ、わざわざこんなとこ連れてきて』
「お前、本当に笹川の事好きなのか?」
中庭には俺たち以外誰もいない。
『なんだよ、お前まで』
「笹川は本当に良い子だと思うよ」
『知ってるよ』
「だからこそだよ!」
中庭に響くさとしの声。
なんでそこまでムキになんの?
さとしも奈実乃も。
なんなの?
俺、笹川の事好きになろうとしたらダメなの?
良い子の笹川とは釣り合わないって言いたいのか?二人して。
もう訳分かんねえよ。
『好きになろうとしてんだから、邪魔すんなよ』
「直樹が真剣に考えてるのなら協力するよ」
散々、奈実乃の事諦めさせようとしてたくせに。


