それから俺たちは30分くらい話してた。
「直樹ーーー!風呂入りなさーい」
『わり、切るわ。また明日学校でな、ん』
電話越しに聞く声はいつもと違って新鮮で、なぜだか顔が緩んでしまう。
「直樹?」
気が付くとベランダに奈実乃が立っていた。
『まだ寝てないのかよ』
「ねえっ、直樹!」
奈実乃は部屋に戻ろうとする俺を引き止める。
『なに?』
「笹川って…、空ちゃん?」
『そーだけど?』
「へぇ…。好きだったんだ?」
『悪い?』
「そんな事言ってない!」
空は真っ黒。
星一つ出ていない暗黒な空。
「ただ、あの夏休みの時のことが気になっただけ。」
やっぱり。
告白のことかよ。
『いいだろ、別に』


