家に帰るとやけにリビングが騒がしかった。
「あら、遅かったわね直樹。奈実乃ちゃんたち来てるのに」
「お邪魔してまーす」
家にいたのは奈実乃と奈実乃の母さん。
『なんで居んだよ』
「おばさんにお呼ばれしたんだもんっ」
テーブルにはこれでもかというくらいの食事が並んでいた。
「それにしても、奈実乃ちゃんに彼氏がいたなんてねー」
俺の母がいきなり爆弾を投げかける。
「そ〜よ〜。奈実乃なーんにも言わないんだからー!あんなにイケメンな彼氏なのに」
「へへへ。っていっても最近だよー?」
これがガールズトークとかいうやつか。
こんなところに居てられないと思って、自分の部屋に上がろうとすると。
「ちょっと直樹ー!そんなだからあんた彼女も出来ないのよー!」
ハハハハハっと三人で声を合わせて笑う。
どこの金持ち義理姉妹だよ。
『俺だって彼女いるし』