笹川と第四走者との間でバトンパスのミスをした。
ただミスをしただけでなく落としてしまったのだ。
すぐにそれを拾い、笹川にバトンが回った。
何を考えて走っているのか。
だいたい予想は付く。
責任感の強い笹川だ、そうとう気負ってるはずだ。
『いいぞ、笹川!あとは任せろ!』
バトンを受け取る際、微かに聞こえた。
ごめんね、がんばって。
笹川に責任感を感じさせないためにもここで俺が頑張るしかない。
前方に映るのは一クラスだけだ。
抜ける。
パァアンと二度目の銃声。
ゴールの合図。
それと共に聞こえてくる観客の歓喜の声。
「岡田ー!!さすがだぜええ!」
「きゃあー!岡田くんかっこいいー!」
ゴール直前、前方にいたはずのアンカーは俺の横にいた。
ゴールの線を踏み切った時、そいつは俺の後ろにいた。
『よっしゃー!!』
6人でハイタッチをする。
怒涛の逆転勝利劇に自己満足で満ち溢れる自分。


