その夜、なかなか眠れなかった。
寝付けなかったにも関わらず、まだ朝練の時間でもないのに目が覚めた。
ベランダに出る。
奈実乃の部屋はまだカーテンが閉まっている。
当たり前だけど、まだ寝ているのだろう。
『いいや、もう行こっと』
笹川が来る時間よりもまだ一時間も早い。
一人でサッカーの練習でもしていよう。
「あ、岡田くん!?早いね!」
練習しよう、なんて思ってたのに笹川はバスケの練習をしていた。
『笹川こそ、どしたの?』
俺がそう聞くと笹川は苦笑いで言った。
「変な噂を聞いて寝れなかったんだー」
『変な噂?』
「うん」
噂か。
俺は噂では無いけど、なかなか同じような理由だな。
『早いけど、もう練習始める?』
「うん、そーだね」


