隣の一番星




「それより、聞いて欲しい事があるの」





奈実乃の口元が緩む。
今から話す人の事は大体分かった。





『先輩、別れたんだって』





目をランラン輝かせて言う。
まるで、キャンディを貰えると分かった時の幼稚園児の様な純粋な顔で。






「私が振られた理由は彼女がいたからだから、もう一回告ればもしかしたら!」





希望に満ち溢れた笑顔。
が、一変したのは俺が奈実乃に聞こえないくらい小さなため息を吐いた後だった。






「……なんてね。彼女がいるからってのはただの言い訳で、私の事は好きになれないと思ったんだよね」





悲しそうな、消えてしまいそうな声で呟く。




もう女としてどうだっていい存在なのに放っておいてもいい相手なはずなのに。
こんな顔するから放っておけない。





あ、そうだ。
幼馴染だからだ。



そうだよ、俺はもう奈実乃を諦めたんだよ。


大切な幼馴染だから放っておけないんだ。