隣の一番星




そして、その場を立って足音を残しながら去って行く。




俺は、髪の毛をクシャクシャと引き抜く勢いで掻き回す。






『くそっ!!何やってんだよ俺!!』






絶句するほどの激しい後悔をしている一面、奈実乃のファーストキスはもう誰にも渡らなくなったという安心感があるのも事実。





『ほんと最低だ……俺』





奈実乃傷付けておいて少しホッとしてるなんて。







と、その時だった。








「うえーん!!降りられないよおー!!おにーちゃーん!!」






あどけなさの残る夏帆の泣き声。





「大丈夫だって、泣くなよ!ほら、手だして!」


「夏帆ちゃん、待ってよ…?すぐ登るから……」






声のする方を見てみると、どうやって登ったのか太い木の上の方の細い幹に夏帆がしがみついていた。



そして、その下には手を差し伸べるのぶと、木を登っている奈実乃がいた。






『なにやってんだよ、危ねえ!』