隣の一番星




きっと、これはこないだの返事だ。




これから先の未来の勇気まで失ってしまった。


もう少し待てば好きになってくれるかもなんて、そんな考えをしていた夕方までが恥ずかしい。





頭の中でグルグル回って回って。
俺の目は無意識に奈実乃の小さな顔を捉えたままだった。





「直樹?」






そう名前を呼ばれた時、反動的に体が動いた。






しーんと静まり返る森の中に川の流れる水の音。
それから、音のしない俺の自爆行為。






ああ、俺はなんてことをしてしまったんだ。






意識が正気にもどった時にはもう遅くて、奈実乃の顔の一部と俺の顔の一部は1ミリという距離も置かなかった。





「やっ…!」






奈実乃は俺を突き放すと自分の口を押さえる。





「最低…」





奈実乃の軽蔑するように疑うように見る目は俺の脳裏に染み付いた。