隣の一番星




「お、おまたせ。」




よそよそしく部屋から出てきた奈実乃。
目の赤さはまだひいていない。






〝どう?可愛いでしょ?〟






そう聞いてはこなかった。
でもずっと言いたかったことがある。





『可愛いじゃん。』





奈実乃の母はニヤニヤしながら俺たちから離れた。






「直樹に可愛いなんて言われたの初めてだ」





そう言って奈実乃は笑顔になる。







『じゃ、行くか。』

「うん!」







少し、進歩できたと思う。
可愛いって言っただけだけど今日は自分を褒めてあげよう。





この先、奈実乃が一生俺の事を男として見なかったとしてもそれでもいいや。
諦めたりなんかしない。






お前が幸せになれるやつと一緒になれるまで隣で支えさせてよ。