「その人を忘れるためでもいい。だから、本当の事を直樹くんの口から聞きたいの。」
『俺は空を大事にしたいと思ってる。ちゃんと、空が好きだよ?』
俺がそう言った時、空の表情は激変した。
怒るように訴えかけるように、がっちりと俺の手を握る。
「だったら、キスしてみて?本当に好きならできるよね!」
『いいよ、そんなの簡単』
空の目は真剣だった。
真っ直ぐに俺の目を見ていた。
このままキスしてしまえば信じてくれる。
全部隠したまま空と付き合っていける。
目の前には目を閉じた空の顔。
すごく純粋で、きっと少し怯えている。
こんな子を騙したままでいいのか?
『………ごめん』


