圭ちゃんの家の前に着いた。
私はチャイムも鳴らさず、
家にも入ろうとせず、
家の前で圭ちゃんの部屋の窓に向かって
叫んだ。
「圭ちゃんっ!!ごめんね!」
そう叫ぶと圭ちゃんが
カーテンを開けて窓も開けてくれた。
「愛…!?」
「………圭ちゃんっ…お見舞いに行かなくてごめんね?
退院する日も行かなくてごめんね?
退院…おめでとうっ!」
息を切らした声でそう大きく叫んだ。
そう叫んで、窓を見ると
圭ちゃんの姿はなかった。
「…ほんとに…ごめんね。圭ちゃん。」
私はそう呟いて自宅に戻ろうとした時。
「愛っ!!」
「…圭ちゃんっ?」



