「もうすぐ、学校に着くよ。 今からでも全然スタートできる。 行っといで?幼なじみ先輩のもとに。」 「…うん。会ってくる。」 「そう来なくっちゃ!」 そして、私は学校に着くなり、 圭ちゃんの家を目指して走った。 好きになってもらおうなんて 思わない。 お姉ちゃんに向ける笑顔じゃなくて、 ただ、たった一人『愛』という、 私に向けられた笑顔が見たい。 それだけ。 それだけだから。 私は、一生懸命走った。 会って、退院おめでとう。 ただ、それを伝えたい。