「よし。さぁ!みんな戻って練習するよ!
まだ冬がある!私達はもう引退だけど、
みんなはこれからがある!
冬、応援してる。頑張ってね!」



私から離れた由奈ちゃんは
そうメンバーに伝え、
バスに乗り込んだ。



「愛…!行こう!」


「うん…!」


私は、まつりに誘われて
バレー部のバスに行きも帰りも乗せてもらった。



由奈ちゃんは凄くかっこよく見えた。


「そうだ、幼なじみ先輩は
大丈夫なの?この前ガク先輩とか言う先輩が
退院したからって言いに来てたじゃない?」


「…大丈夫かどうかは会ってないから
分かんない…」



「はぁ?会ってないって…!
どうして?幼なじみ先輩を笑顔にしたいって
言ってたのに!会わないとそんなの出来ないじゃん!」



「…分かってる。分かってるけど、
やっぱり圭ちゃんの中にあるのは
私じゃないから。」



お姉ちゃんだから。