着いた…… やっと着いた……… 重い荷物を引きずりながら 圭ちゃんの居る病室へと足を運んだ。 圭ちゃんの病室の扉を開くと、 圭ちゃんはベッドに座り、 窓の外を眺めていた。 「け、圭ちゃん…!おはよう」 「…愛。おはよう」 こちらを向いた圭ちゃんは そう静かに挨拶をした。 「あ、あの、着替え持ってきたよ」 「ありがとう。」 「そんで、鍵返すね」 私は、圭ちゃんが 出してくれた手の上に鍵を乗せた。