病院の外に出て、 私は、圭ちゃんが居るであろう、 病室を眺めた。 多分あの部屋だろうと 見上げた先には、 圭ちゃんが窓側に もう一人の担当の看護師さんに支えられて立ち、 私に手を振っていた。 ……圭ちゃん……っ 私は嬉しさから溢れ出しそうな涙を抑え、 圭ちゃんに笑顔で手を振った。 圭ちゃんの顔は見えなかったけど、 少しでも微笑んでくれてるといいなと 思って家路についた。