「……どうかしましたか?」 私が迷っているのに気づいてくれたのか 圭ちゃんの担当看護師さんが 声をかけてくれた。 「ちょっと…方向音痴で 外に出たいんですけど分からなくて。」 別に方向音痴な訳じゃないけど そう伝えたら、 「一緒に行きましょうか」 と私を外に連れて行ってくれた。 「…ありがとうございました…」 「いえ、お気をつけてお帰りくださいね」 「はい…!ありがとうございました」 私はそう言って頭を下げて 病院を後にした。