ずーっとその場所が熱い。 熱が出たんじゃないかって、 錯覚してしまうほど。 不意に抱きしめるなんて ほんとに…… そういうの反則…… 私は頑張って立ち上がり ゆっくりと歩き出した。 歩いていてもどこに向かって歩いているのか 分からないほどにボーッとしていた。 まだ病院内から出ることができない。 「入り口ってどこだっけ……」 私は完璧に動揺していた。