「…ちょっ…ヨウくん…?」
「……黙って」
ヨウくんに叱られた……
そんな低い震えた声で言わないで…
ほんとに動けなくなっちゃうから…
ヨウくんの抱きしめる腕が強くなる。
私の体もだんだんと熱を帯びる。
ドキドキとふたりの鼓動が重なる……
「…なぁ、永瀬」
「な、なに…?」
「…もう、ひとりで背負うなよ」
ヨウくんはそう言って
私から離れて私の両肩を持った。
「え?」
「…毎日そんな切ない顔すんなよ
しんどかったら…誰かに分けろよ…
いや、オレに…分けろよ」
そう言ったヨウくんは切なく微笑んでいた。



