「……あ、圭ちゃん… まつり!先戻ってて!」 「わかった~」 私はまつりにそう言って、 圭ちゃんの方を向いた。 「…これありがと。」 圭ちゃんは一昨日貸したハンカチを 返してくれた。 「ううん。洗濯してくれたんだね? ありがと!圭ちゃんっ」 私は精一杯の笑顔でそう言う。 「…うん」 でも、圭ちゃんの顔には笑顔は無かった。 そして圭ちゃんは私の頭をサッと撫でて 校内へ戻っていった。