私も、やりたいこと見つけなくちゃ…。


圭ちゃんが見つけたように。



そうして、しばらく時間が経ち、
お昼休みになった。


「ん?」


突然ケータイが震えだす。



開いてみると、
圭ちゃんからで。


〔お疲れ様、屋上に居るからおいで〕



え!圭ちゃん来てるの!?


「あ、あの!まつり、
ちょっと、お昼…」


「いーよー行っといで!
幼なじみ先輩来てんでしょ?」


「あ、ありがとう!」



私は急いで教室を飛び出した。



「……はぁ!」



―――ガチャ



「愛、お疲れ、」


「圭ちゃん!どうして…!」


「なんか逢いたくなった……」


「…っ!」


「そんなとこで突っ立ってないでおいで」


圭ちゃんに手招きされて
私は圭ちゃんの隣へ向かった。



ギューッと音がなりそうなほど、
圭ちゃんは私を抱きしめる。


苦しかったけど、
嬉しかった。


「あ、私ね、こっちの大学に行くことにしたよ!
まだ場所は決まってないけどね。
圭ちゃんが関西に行っちゃうの
寂しいけど、私はちゃんと待ってる!
圭ちゃんの事。待ってるからね」


「ん。俺は愛が自分で決めたなら、
それを応援する。
それに、絶対待ってろ、
ちゃんと迎えに来るからな」



圭ちゃんのその言葉は、
私の胸を嬉しく締め付けた。