「…何言ってんだよ。当たり前だって…
ていうか、俺、愛が居ねぇと
ダメだよ…」
圭ちゃんは少し照れくさそうに、
私から目を逸らして、
方向を変えて
歩き出した。
「……私も…」
「え？」
「私も…圭ちゃんが
居なきゃ…ダメだよ…っ」
「ん。」
圭ちゃんは短く返事をして、
立ち止まって居る私の近くまで
戻って来た。
そして、
私を圭ちゃんの暖かな腕で包んでくれた。
圭ちゃん……
圭ちゃん…
圭ちゃんっ………
すき……
溢れ出しそうな言葉を飲み込む。
「…愛、帰ろうか。」
私はコクンと
圭ちゃんの腕の中で頷いた。
