「…よし!少しだけ
バレー部見学して帰ろう!」
私はひとりでそう呟き、
教室を出た。
「…あれ?圭ちゃん…と由奈ちゃんだ!」
バレー部がやっている体育館前に
圭ちゃんと由奈ちゃんの姿が見えた。
「…由奈ちゃんっ!圭ちゃん!」
私は二人に声をかけた。
「あ!愛ちゃーん!」
「何してるんですか?」
「…やっぱり引退って寂しいな~と思って
見に来たの!見に来たらさ、
やってる気になるかな?ってね。」
そう言って由奈ちゃんは
体育館で熱を上げてバレーをするメンバーを見つめた。
「…俺、帰るな。」
そう言って、圭ちゃんは
正門の方へと足を進めた。



