運よく、圭ちゃんは寝ていて、
私が来た事を気づいていない様子で
ホッとした。
「……あの、ガク先輩、
私が来て居る事、圭ちゃんに言わないでもらっていいですか?」
「え?いいけど、なんで?」
「心配かけたくないんです……」
私がそう言うと、
ガク先輩は私の両肩を掴んで、
ベッドに座らせてくれた。
「分かった。」
そう言ってガク先輩は笑ってくれた。
でもすぐに私の目を親指で下げて、
「無理したら、いつかバレるから
絶対、ちゃんと休むんだよ?」
そう言った。
「貧血なんだから、無理は禁物!」
と付け足して、
カーテンを閉めてくれた。



