そこにはお姉ちゃんのきれいな字で、
【智広先生へ】
と、書かれていた。
「もしかして、華が好きだった人って…」
「はい…三上先生です」
「なら、それって、ラブレターじゃない?
お節介かもしれないけど、あたし、
それ、トモくんに渡してあげたいって思うんだけど…
でも、やっぱり勝手に渡すのはダメかなって思って、
愛ちゃんに見せたんだけど…」
そう言って由奈ちゃんは頭をポリポリ掻いた。
お姉ちゃんが学校で告白すると言っていたのは、
この手紙を渡すつもりだったのかな…?
「はい…私も渡してあげたいです。
お姉ちゃんが死んだ日、
お姉ちゃん、三上先生に告白するつもりだったんです。」
「そうだったんだ…なら、渡さない訳にいかないね!」



