弱虫天使




そうだよね、大体隣の席って男の子だもん


もう一度ちらっと横目で観察してみる





さっき廊下で見た男の子とは全然印象が違うなあ


隣の席の男の子は真っ黒なさらさらの髪に黒縁のめがね


さっきの明るい雰囲気の彼とは間逆で


とても落ち着いているように見える





ふふ、少し眠たそう




「なに、笑ってんの?」



「え?」




どうしよう気づかれてた!?



「別に、どうでもいいけど」



「あっ!ごめんなさい私
 えっと一瀬沙良です
 よろしく、ね?」



「聞いてない」




といって彼は腕を枕に眠りについてしまった