電車に乗るときは好青年のような格好をして、黒髪で。



学校に行ったら服を着崩して女に囲まれて冷たい言葉を吐く。



こんな裏表のある俺を知ったら嫌われるな。


そんなことを思いながら授業を過ごした。


それが最近の日常。


椎名さんを好きになってからは女遊びなんてしてないし、増してや夜遊びだってしてない。


そんな俺を友達は身をよじって笑ったけど、それでいい。


俺は変わりたい。


椎名さんのために。


そもそも、椎名"さん"なんて呼ぶのも俺らしくない。