ううん。ちがう。 私が本当の桜樹くんを知らなかっただけ。 その事に今気がついて、動きたいのに足が動かない。 普通ならあんな桜樹くんをみて呆れて好きじゃなくなっちゃうのかもしれない。 でも、私が一番傷ついたのは… 横に並んでいる女の子が桜樹くんにベタベタ触っている事。 「触ら、ないで」 私のものでもないのに。 醜くて、こんなの私じゃないって認めたくなくて。 でも、淡々と溢れ出るこの思いは嫉妬。 「はぁ…」