黒髪の短髪で、いつも白いヘッドホンをつけて眠そうに歩いてくる。
今日もかっこいいなぁ…
あの人の制服は青華高等学校。
私の学校とは違って共学。
私とあの人は客観的にみると一つも共通点なんてないし、片思いなんて誰にも言えるはずがない。
私があの人を好きになったのは高1の秋頃。
その時、私は急いでいて手に持っていた携帯を落としてしまった。
「はぁ…」
まあ、鈍臭い私にとってはいつもの事だと思いながら拾おうとすると、目の前から携帯が消えた。
「大丈夫?次からは気をつけろよ?」
不意に上から声が聞こえて立ち上がるとあの人が立っていた。
第一印象…かっこいい。
黒髪で真面目そうで、気をつけろよって言って笑った顔はヒマワリのように明るい。
「は、はいっ。」
一目惚れ…だったんだと思う。

