「眠…」

5月7日。
時刻は9時を回ろうとしている時だった。

高校2年生になったばかりの八月一日瑠花は、今学校の屋上で1人、まだ覚めきっていない目を再び閉じようとしていた。

マーギアー学園。

通称マギア。

小中高とエスカレーター式の超名門校。
そんな学園で授業をさぼるなんて事をするのは、今ここにいる八月一日瑠花だだ1人だ。
瑠花にとって授業をさぼるなんて日常茶飯事。

それでも、この名門校に通っていられるのは、瑠花が”天才”だからだ。

天才。といっても特別頭がいいわけではない。

瑠花は幼い頃から魔力が強く、その強さだけでこのマギアに通っていられている。