《遼side》

相変わらず、真実は、俺の事を見ている気がしなかった。

けど、それでもいいって言ったのは俺だから。

そう、俺の方なんだから。


俺と真実は名前で呼び合うようになっていた。

真実も、最初は抵抗があったものの、すぐに慣れて、今では当たり前のように呼んでくれている。

ある日の帰り。

俺たちは、毎日2人で帰っていた。

「なぁ、真実。今度のoffさあ、どっかいかね?」

俺が聞くと、真実は驚いたような表情でこっちを見た。

「え、あ、遼はどこか行きたいところでもあるの?」

「真実と行きたいところはたくさんあるよ。」

そう言って、真実の顔を覗くと、顔を赤くしていた。