次の日から、佐伯君に声をかけられるようになった。

男友達が少ないから、最初は戸惑った私だったけど、挨拶ぐらいは返すようになった。

おはよ。って言われて、おはよ。って言う。

最近では、私が先に気づいたら、私から声を掛けることもあった。



私が、武内先輩を好きになったのは、入学したばかりの頃。

その日、理科の実験があるのに、理科の実験室の場所がわからない私に、声をかけてくれた。

そのあと、声をかけてくれた先輩が武内先輩だと知り、サッカー部のエースだと知った。

サッカーをしている先輩も好きだけど、あのひ優しかった先輩も、好きなのだ。