――『さよーなら』



がやがや..


ホームルームが
終わり
みんなはどんどん
帰っていく



『桃!帰ろ!』

『うん』



私たちも
帰ろうとしていた。



4組の前を
通ったとき

初めて見る
男がこっちを
ジッと見ていた


『ねね!あかり!あんな男この学年にいたっけ?』


『ん?どれどれ?』

そう言うとあかりは
その男をみはじめた


『初めて見たかも..!』

『だよね!誰だろ。転入生かなあ』


『多分ね』

そう言ってあかりは
興味のなさそうに
階段を
おりていく


その時私は

彼が気になって
しょうがなかった