嘘をひとつだけ。

ド派手なCGが売りの映画を見た後にしては、俺らはいい雰囲気をつくっていた。




映画館からすこし歩いたところで、ショッピングをして、夕飯を食べた。



二人とも、どことなく、帰ろうと言いださなくて、なんとなく、街をぶらつき、大きな橋にさしかかった。


屋形船、なんて今時もあるんだ。



時刻は7時30分を少し回ったところで、犬を散歩している人が疎らにいるだけで、静かだ。