竜胆〜りんどう〜

「これはこれは…柏木先生
ご機嫌いかがでしょうか…」

にこやかな声で恭子に嫌味を言い
冷たく笑うシュウ

ああ…面倒くせぇ

「お陰サマですこぶる元気よ
たった今までは!
秀…アンタに会うまではね‼︎
ったく…京吾
るいちゃんちゃんと面倒見るのよ
このバカの弟が何言ってもね‼︎」

フンっ!と秀の横を
恭子が通り過ぎようとした時だった

「…おや?
また香りが違いますねぇ…柏木先生
また男が変わりましたか?」

キッと秀を睨む恭子だが心なしか顔が赤い

「うっっさいわねぇっ‼︎
アンタが…もう言いっ!
どきなさいっっ!」

こんどこそ部屋を出て行った恭子
ソレをおかしそうに見る秀

からかい甲斐があるとニヤける秀は
間違いなくドのつくS
実の姉の恭子でさえコイツのいいオモチャ

まあコイツらのことはいいんだが…

「…若、何か
「手が怖ぇえんだと…
気ぃつけねぇとなあ…
オマエも…わかってんな?」

不承不承の返事が聞こえた

コイツにしちゃあ
何処のダレかわかんねぇオンナを
オレに近づけさせたくねぇって
思ってんだろう

が、今回はオレが近づいた…

ソレも気に入らないのだろう
オレのコトは
何もかも掌握しておきたい
ってヤツだからな

コレばっかりは秀でも邪魔はさせねぇ

で、だ
瑠李のコトで思い出したことがある

…遠い遠い記憶の中
アレは瑠李じゃねぇかと…