竜胆〜りんどう〜

何が何だかわからないあたしは
やはり逃げようと考えるワケで

自然と足に力を入れて立ち止まろうとした

けれど…

「無駄な抵抗は辞めなさい
貴女が抵抗しても
抱えて連れて行くまでですから」

チッ

と舌打ちをするあたし

ソレに顔を顰める男

そんなやり取りをしていれば
いつの間にか
ベンツの前まで来てしまっていた

「乗っていただきます」

「お断り」

被せ気味に言ったけども
男はチラリと冷たく
コッチを見ただけだった

ホントに何であたしが
ベンツに乗らなきゃなんないのよ

後ろで乗りたい!だとか
連れて行って‼︎とか
喚いてるヤツ連れて行けよ

そう思ってた時
スーっと後ろの窓が下がっていき
そこからチラリと顔を見せた男に

ーーー息を飲む