竜胆〜りんどう〜

ゆっくり背中を撫でてくれていた
手が止まり
京吾があたしから半歩下がった

えっ?と思う間も無く
顎に手をかけられてくっと上を向かされた

アレ…?これはちょっと…ヤバイ…?

京吾の表情が…
ニヤリってしてる顔で
なんだか面白がってるような顔で…

あたしの顔に不安が見て取れたのか
京吾が喉の奥でくくっと笑った

京吾が笑ったコトでまた周りが騒ぎ出す
ギャーギャーピーピーうるせぇ
まあねぇ…
京吾が笑うなんて
レアもイイとこなんだろな

感情を表に出す人じゃないし
出さないように
ずーっとそうしてきたんだろうし…

「余裕だな、瑠李?考え事か?
…まあ、オマエにしちゃあ上出来だな
初めてのおねだりも甘える仕草も
及第点ってとこか…
おねだりの仕方は…おいおい、な
けどなあ…オマエ
周り何か気にするタイプじゃねーだろ
オレの気を他に逸らそうなんて
…オマエには100年早ぇえ」

げっ‼︎ヤバイ‼︎
お見通しか…