竜胆〜りんどう〜

「…若公共の場ですから自重して下さい」

試着室から戻ると
秀がやれやれとため息を吐いた

ソファに座り
店が出してきたシャンパンを口に含む

「…男の嫉妬はみっともないと
言いましたが」

尚も秀は言いやがる

「…やかましいと言わなかったか?
まあ…アレは瑠李が煽るのが悪りぃ」

そう
あの上目遣いはダメだろ
何か気に食わないコトがあったんだろうが
あんなもんオレを煽るだけだ

横で秀が首を振る

「もう少し自重しませんと
瑠李さまに嫌われても知りませんよ」

…ほう
どーいった心境の変化か
秀が女のカタを持つとはな

「惚れるなよ…アレはオレのだ
テメェでも容赦しねぇぞ」

おかしそうに隣で笑う秀

「…若と争う…か
昔はそんなコトもありましたねぇ…
まあ瑠李さまなら不足なし、ですが」

「何だ?気になる言い方じゃねーか秀」