「お前が誰のこと好きか知らないけど
俺はお前のこと好きだから」

返事はいつでもいいから考えてみてと続けると唐突のことに驚きを隠せない私を置いて
ソサクサと帰ってしまった

キーンコーンカーンコーン…

チャイムがなり、ハッと我に返る

「あぁ…!門が閉まっちゃう」

部活終わりの足でガラガラとしまっていく門へ小走りで向かう

もう真夏 真っ只中なので少し走るだけでも滝のように汗が流れる

少しやけた黒めの肌に暑い太陽の光が反射する

「…どうしよう」

さっきの返事…
ぶっちゃけすごい嬉しかった

小学校2年からずっと藤井が好きだった

最初は仲が悪くて、見る度暴言吐いたりしてた
でも何回も何回も席が隣になるから
暴言以外にも話すようになって…まるで兄弟みたいに仲良くなった

最初は身長の話から始まったんだっけ…

藤井は、男子の中でも小さめで結構気にしてた

それから6年までずっと好きだった。

友達には、「一途だね、絶対実るよ」とか結構手応えもあった

いつかは君の隣にいれるのかな…とか期待してた。

だけど君が好きな子が出来たっていうから……


隣のクラスの藍田さんが好きだっていうから…
もうこの恋は報われないんだって思ったからずっと隠してた

そこから1年間必死に隠したよ

藤井とは仲が良かったから何回も聞かれた
「誰が好きなの、俺応援するから」って



藤井だよ。あなたが好きなの



言えるわけないじゃない……


藍田さんのこと中学生になった今でも好きなんだろうなって

ずっとそう思ってたから。

そしたらさっきの話になって…


「唯ちん…どうしようー…(*_*)」

親友の唯にメールで持ちかけてみる

「答えは決まってるよね!?Yesだよね!?
だって2年からずっとでしょ!?

もうこんな奇跡ないかもよ!!!!」

唯は1年のころから私に良くしてくれていた


最初は夢かと思った

だって髪の毛が動く度ふわふわして、笑うと可愛くて博愛主義で…

こんなお姫様みたいな人と親友だなんて今でも信じられない

もちろん私の恋を一番に応援してくれている

「もう、夢みたい」

そう唯に送ると

「ほんとうによかった…
ずっと片思いしてた陽を見てたから、
私も嬉しいよ^^*」

唯はほんとうに喜んでくれてるみたいだ
それがとても嬉しくてうるっときた

「返事いつしよう……」

「明後日は?たしかバスケ部休みだよね」

「うん、顧問が出張するから休みだってこの前部活の時言ってた
明後日にしようかな?」

「うん!じゃあ明後日は先に帰ってるからね(・∀・)」

「うん!ありがとう唯」

メールの返事をすると今度は告白の返事を考え始めた

なんて言えばいいのかな…

シンプルに私も藤井のこと好きだよ?
うん、それでいこう…

シンプルイズザベストの私の思考にはそれしか浮かばなかった。

早く藤井と両思いになりたい…

そう思うと今藤井に一番に近いのは自分という実感がわいた

顔をにやけさせて幸せな気分のまま今日は眠りについた。