私はその日布団を体に巻きつけた状態のまま廊下に座り込んでいた。
夜中に目を覚まし私はヒツジ室のドアをノックした。
すると…
「り…ん…」
確かにドアの向こうから聞こえたかすれた愁さんの私を呼ぶ声。
愁さんの声を聞いた途端涙がポロポロポロポロと流れた。
「う゛ヴ…愁さん…愁さん…」
「凛…泣くな……」
えっ…?
「凛…大丈夫っ…ゲホッ…だから」
全然大丈夫には思えない感じだった。
「凛…部屋に戻って…寝ろ…ゲホッ…頼むから…
戻って…寝ろ………」
私は仕方なく戻った。
でも…
全く眠れなかった。
ずっと愁さんの事しか頭になかった。

