あの日から、1ヶ月がたった。
テストは、理科だけすごくよくて本当にびっくりした。
宇宙への拒絶がなくなったら、あとはすべてを記憶から引っ張り出すだけだった。
小学生の私は、小学校で習うはずもないようなことを覚えては、宇宙への憧れを強めていたから…
「おつかれ。」
あ…先生…
あの時と、同じ場所。
同じときめきが、私を襲った。
「明日からグラウンド工事だろ?」
「はい」
私は、ソフトボール部に所属している。
いつも練習しているグラウンドを工事するのだから、もちろん練習は休みだ。
「また選択教室11で、個人授業やらない?」
にやっと笑って、先生がいった。
「えっ…?でもあたし、」
「そうだな、特別授業だ!
俺が知ってる宇宙のこと、全部教えてやるよ」
先生はわたしが返事をするよりはやく、背中を向けて歩き始めてしまった。
まって…!
なにか言わなきゃ…
「先生…!」
よ、呼び止めちゃったけど…
なんていえばいい?
「ん?」
そうだ…本当の気持ちを…
「…特別授業、楽しみにしてますねっ!」
精一杯の笑顔で、先生に向かって叫んだ。
「おう!」
先生も笑って答えてくれた。
胸があったかくなるようなこの気持ち。
ああ、やっぱりわたし、先生が好き…