先生のとなり。
私の定位置に座ると、先生が一枚の紙を取り出した。

「ここいかない?明日。」

「原の台プラネタリウム…?」

プラネタリウムか…
私の大好きだった場所でもあり、大ッ嫌いだった場所でもある。

小学校のときいったのがどこかなんて、忘れちゃったけど…

「…明日ですか?」

明日は土曜日。授業は午前中でおわるはずだ。

「うん。送ってくからさ」

行きたい…けど…

プラネタリウム…か…

「あんまりいい印象じゃないのはわかってる。
ただ、好きなんだろ?宇宙
ならお前にぴったりの場所だと思うけどな」

「はい…」

先生の言いたいことはわかる。
でもやっぱり先生と目が合わせられなくて、返事にも困っていた。

プラネタリウム。
真っ暗な空間に、無数の星が浮かぶ光景を思い出していた。

あまりよく覚えてないけど…

「…先生はなんで私を誘ってくれるんですか?」

「宇宙が好きだからだよ」

なんの迷いもなく答える先生。

その言葉に、私はさみしくなった。
宇宙がすきなら、誰でもいいのかな…?

べつに私じゃなくても…

「あとはまあ、ただ単純に愛弓といきたい」

でた、不意打ち!
恥ずかし…

「い、いってあげます。特別ですよ」

「ああ、特別な、特別」

先生は笑って、私を優しく見つめた。