零-zero-


「ゴホッ…ゴホ…」



あーもう、本当に最悪だ。



トントンドンドンドンドンドンドンドンドン


な、なんだこの音は!?


まるで巨大な何物かが階段を駆け上がる音…


ガチャッ


「ヒッ…!」


扉が開くと同時に間抜けな声が部屋に響く。


「ぷぷっ、お兄ちゃん。変な声ー!」


「な、な、な、お前!こ、こ、今度は、なんのようだよ!!??」



「えへへ…見てびっくりしないでね。ジジャーン!」


美亜が得意気に見せてきたものは大きな段ボール箱と……



「!?????零…?!」



「風邪大丈夫?ふふっ、驚いた?お見舞いに来ちゃった」



なんでこんなところに零が…

という疑問はまあ、そこに置いといて


うわあああ…!

嬉しすぎる!!!!!


俺の妹!さすがだ!

素晴らしい!!


きっと学校でも成績が良いのであろう!


「浅羽さん。それでは、私はこれで失礼しますね!お兄ちゃんを宜しくお願いしまーす」


「うん。まかせて」

え、ええええええええええええ!???