しばらくしてから、私達四人はスペンサーに見つからないように気をつけながら移動しはじめた。

初めは六人いたのに今はたった四人。


『アダムズ!どうした!?』

クリスがよろけたアダムズを支えながら
言った。

『アダムズ、大丈夫か?』

『どこか具合悪いの?』

『いや、少し火照っているだけだ。』


アダムズは少し表情を和らげて言った。

少しだけ、ほんの少しだけど、アダムズと本当の友達になれたそんな気がした。

『それにしても、すごく暑いな。蒸し焼きにされている気分だ。』

『え?』

おかしい。今は夏だけど、涼しい。

寧ろ少し寒いくらいに。