「で…でも達也君は嫌がるんじゃ…。」
精一杯の言葉がこれしか出て来なかった。
しかも何でこんな時に…
何で…
斗真の顔が頭から離れなくなったの…。
「達也はどうだ?まゆちゃんは嫌か?」
親父…
嫌なわけねぇよー。
まゆを嫌がる理由なんて
これっぽっちもないんだよ…。
「嫌じゃない。」
「達也君!!!?」
まただ…
また、斗真の事考えてしまう。
何でよ。
もう、よくわからないよぉ。
「まゆちゃんはどうかね?」
「………………………」
「達也の事嫌いか?」
嫌いじゃないよ。
達也君は凄く好き。
でも、それは大親友として好きなの。
言わなきゃ。
ずっと黙ってても駄目だし。
まゆは素直な今の気持ちを言う事に決めた。


