幼なじみ達の恋心

「ほぇ!!?」




一瞬の出来事で私は硬直してしまった。






陸兄は何事もなかったかのように

取ったアイスをペロッと舐めた。










「さて、そろそろ帰ろっか。」








陸兄の言葉でまゆは我に戻った。








「そっ…そうだね!あはは。」

「帰ろ帰ろ!!」






さっきのは何?


あんな陸兄初めてだよ。





言ってくれれば自分で取るのに。






本当…陸兄どうしちゃったの?












「今日、まゆの家まで送るよ。」








「えっ?」

「いいよ陸兄私1人で帰れるよ。」
「私の家と陸兄の家逆方向でしょ?」








まゆ、素直に甘えてよ。




俺、悲しいじゃん。


 





「俺が送りたいからいいの。」
「それにまゆともう少し一緒に居たい。」









「陸兄…。」




陸兄が初めて私に甘えてきた。







いつも陸兄は皆のお兄ちゃん的な存在で、



いつも皆の事を一番に考え、



優先し、自分の事は後回し。







そんな陸兄が私に初めて甘えてくれたんだ。








凄く嬉しい。