幼なじみ達の恋心

「してるよ…。」






「ん?陸何か言った?」






陸の声は人混みの声で聞き取れなかった。









「俺、恋してるよ。」









「……うそ!!」






私…当たっちゃった。






「嘘じゃないよ……。」









「えええ~!」



「誰!?誰なの?♪」









「それは映画の時にわかるよ。」








やっぱりまゆは俺の気持ちに気付いてない……。






まゆ…俺はまゆの心に入る隙はないの…?







「うん!うん!わかった!」

「映画の時必ず教えてよ☆」






って…なんだかさっきから女の子達が
やたらと陸の事をチラチラ見てくるなぁ……。


うん……?




今、ようやく気がついた!





陸!



今日の変装、この間行った海の時にかけていた黒縁メガネだけだったのだ。








「ちょっと陸!」








「うん?どうしたの?」








「どうしたの?じゃないよ!」



「今日の変装メガネだけってヤバいよ!」

「陸って事他の子達にバレちゃうでしょ!?」







「あっ……本当…今日ウィッグして来てないや…。」



「でも、大丈夫だよ。」

「帽子持ってきたからそれを被るよ。」






そう言って陸は帽子を被る。









「陸…とりあえず早く中に入ろう。」





私達は逃げるように

私達が観る映画の部屋へと入って行った。