イヤなやつ…なのに、



朝からいろんなことあったけど、何とか自己紹介も終わり・・・。
私はひとつ溜息をつき、安心していた。

「これからよろしくね、来夏ちゃん。」


「あ、よろしく!」


話しかけてきたのは、遠藤 さら ちゃん。

明るい茶色に染めてある、ゆるっと巻かれた髪。

お人形さんのような目。

すらっと背が高い。


家が、遠藤グループっていうお金持ち。
かっわいーなー!

私もこんなにかわいかったらなぁー。


神様、わたしにかわいさを下さい。ちょっと祈ってみる。

私には女子力が足りないというか、さらちゃんみたいにふわふわしてて、か弱い感じとか全くないな。


でもいいんだ!私は私らしくでいいよね!

一人でうんうん、と納得する。


にしても、このクラスメンバー濃いなぁ~。


3清龍いるし、さらちゃんいるし、美人な舞もいるじゃん!


他の子たちも、面白そうな子ばかり!

なんだけど……教室の後ろできゃっきゃっと盛り上がっている4人の女子軍団。

中心には気の強そうな顔をした女の子。

あの子、成宮栞ちゃん…だったっけな。