イヤなやつ…なのに、



「來斗~っ!もうちょっと小股で歩いて・・・」


なんとか合ってるんだけど、私は來斗の歩幅に合わせるのに必死…


それにしても、この状況、なんだか恥ずかしい…


足は当然結ばれている。


私が來斗の腰に手をまわして、來斗が私の肩をつかんでいて、体がすごい密着してる~!!!!


いくら意地悪な來斗でも、学校のイケメン3清龍の1人だよ~?


片方の耳につけた銀色の輪のピアスが揺れている。


綺麗に整った顔が真上に…


「何見てんだよ?」


「えっ!見てないっ、見てないっ!」


慌てて首をぶんぶん振る。



「俺の顔にみとれてた?」


口の端をあげて、ニヤッと笑う來斗。


「ち、違うわっ!」


正直、図星かも…なんて、


いえるかぁ~っ!


「ま~、いいけど。ほらやんぞ!」


「やろやろっ!」